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【群馬県】ミル・キク・アソブ ~三輪途道・群馬県立盲学校の児童生徒たちによる触れる作品展~開催中

|手で触ることで広がる感覚の奥深さ|

 病気で視覚を失った彫刻家・三輪途道。彼女はそれでも制作意欲を失うことなく、触覚をたよリに作品を作リ続けています。見えなくなってから、形の本質をよリ深く捉えられるようになったと言います。

 群馬県立盲学校のある生徒は、人の肖像を粘土で作るときに、脳を作リ、骨を作リ、顔を作るという作業をしたそうです。普段「見えている」と思っている私たちにはない発想には驚かされます。

 この展覧会は見るだけではなく触ることもできます。視覚だけに頼らず、触覚を通じて立ち上がる世界の豊かさを実感し分かち合うためのものです。社会とつながリ、共に楽しみ、だれでもが鑑賞できます。

 

|三輪途道と作品について|

 かつて、現代具象彫刻の現場で、卓越した技巧と生活に根ざした現代的なセンスで活躍してきた三輪途道。10年以上の年月にわたって次第に視力を失いながら、新たな境地を切リ開いていく作品群と、視力を完全に失ってからもなお、触覚のみによる技術がさらに研ぎ澄まされ、三輪のもう一方の顔であった文化財の制作技術によって培われた伝統的な技法と相まって、手によって「見る」ことで拓ける新しい豊穣さを湛えた新作が展示されます。

プロフィール:1966年下仁田町生まれ。94年東京芸術大学大学院美術研究科保存修復技術専攻修了。同年ガレリアグラフィカbis(東京)初個展。2001年高崎市美術館『リアルなココロぬかずけなココロ上原三千代展』、07年上原三千代から三輪途道に改名。21 年富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館『富岡から世界を紡ぐ三輪洸旗・途道展』他多数。21年に『祈リのかたち』(上毛新聞社)を出版、群馬県文学賞受賞。

 

|盲学校の児童生徒作品から学ぶこと|

 図画工作や美術の学びは、表現と鑑賞が互いに働きかけたり働きかけられたりしながら、一体的に補い合って高まっていきます。近年、見えない、見えにくい人が鑑賞できる機会が増えてきました。しかし、表現の機会はまだ十分ではありません。ここに展示された盲学校の子ども達の作品は、表現の豊かさと可能性を示しています。表現したいと希望する、見えない、見えにくい人たちの機会と環境は保障されるべきだということを教えてくれます。

*1905年(明治38)に開校。県内唯一の視覚に障害のある人のための学校。幼・小・中・高それぞれの教育内容を学びながら、個々の能力の向上を目指す。前橋市南町にあり寄宿舎を併設している。

 

<日程>

2023年9月9日(土)–10月9日(月) 9:30-17:00

 

<会場>

イサマムラ 伊参公民館(群馬県吾妻郡中之条町五反田3534-4)

 

<料金>

入場無料

 

お問い合わせ

一般社団法人メノキ

群馬県甘楽郡下仁田町東野牧2635-1

TEL:090-6645-1779(福西)

 

主催

一般社団法人メノキ

 

※詳細はこちら(メノキホームページ)