日 時:2024年4月6日(土)~6月30日(日) 9:30~17:00
※最終受付16:30
会 場:横浜人形の家 3階企画展示室
観覧料:大人(高校生以上)1000円・小中学生500円
※入館料(大人400円・小中学生200円)含む、未就学児は入館及び観覧料無料
休館日:毎週月曜日 ※月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日に振替休館
人形という漢字にあてられた「ひとがた」という読みを補助線に、本展では人のフォルム(かたち・かた)そのものの多様性に着目し、それらを生み出した心と、精神性の多彩さ、身体のかたちの異質さゆえに生まれる表現の豊かさにふれることを試みます。古くは土偶、埴輪、当館収蔵の民族人形およびこけしなどの郷土玩具、近代以降の創作人形、現代アート、昨今のアクリルスタンド、また立体だけでなく平面的な画の中に描かれる「ひとのかたち」など幅広く展示いたします。
1.各時代のひとがた
世界最古の「ひとがた」は、一説ではドイツで出土されたおよそ35000年前のホーレ・フェルスのヴィーナスとよばれる小像であると言われます。その後、現在に至るまで「ひとのかたち」はどのような変遷を辿ったのでしょうか。オリジナルやレプリカの展示と解説を元に、各時代のトピックとなる「ひとがた」についてご紹介します。
2.身体を縫う/欠損と違和
ストッキングタイツや化粧品などの素材を使い、伯母をはじめとした母方の女性親族をモチーフに人形を制作する工藤千尋の新作とこれまでの作品をご紹介します。血族の特徴である下肢の遺伝疾患を作家自身の持つ心身の違和や欠落の感覚になぞらえ、魂の依り代としての”ひとがた”へ手術的行為として糸を縫い込んで制作される人形。その表現を通じて、普遍的な祈りについても思いを巡らせます。
3.ふくよかな身体・あるいは身体からの逸脱
身体の多様な在り方についても、現在ではファッションや人形玩具などを通じて様々な試みが見られるようになりました。創作人形の世界でいち早くふくよかな女性の美しさや反抗的な姿を制作した土井典や、豊満な身体でありながら重力を感じさせない髙橋操の表現について展示します。また、1体の「ひとがた」でありながら、身体の内部や外部にもまた別の世界を感じさせる表現についても展示します。
4.それぞれのかたち
滋賀県にある障がい者施設「やまなみ工房」と神奈川県にある「嬉々‼CREATIVE」所属の制作者がつくるそれぞれの「ひとがた」を展示。それぞれのペースで、その日したいことをするという心地よい環境の元につくられる「ひとがた」には、どのような思いが込められているのでしょうか。
※イベントの詳細はこちら(横浜人形の家ホームページ)